

2009年2月、セルビアのベオグラードで雪の積もる歩道を歩きながら機材を動かしていると、2upのライブを撮影していた写真家が、「ライブすごく良かったよ。ところでOld Time Relijunを知っているか?」と聞いてきた。彼らのライブ映像を見てみると、なにやらものすごい熱量の中で強烈なグルーヴが渦巻いている。野性味の溢れた蛮人が穴を掘りながらCanを演奏しようとしているような、奇妙な印象であった。それから事あるごとにチェックするようになり、噛めば噛むほど旨味の出るスルメのようなアーリントン・デ・ディオニソの魅力に気づき始めたのです。奇遇にもカナダのリソグラフ出版社であるCOLOUR CODEから私とアーリントンの本が発売されるなど接点が多く、来日公演の度に親交を深めてきました。今回の展示は1夜限りとなりますが、多くの人に来ていただけたらこれ以上嬉しいことはありません。ぜひいらっしゃってください。(Tetsunori Tawaraya)

<アーリントン・デ・ディオニソ / Arrington de Dionyso> ワシントン州オリンピアを拠点に活動する実験的音楽家であり画家。1995年にオールド・タイム・レリジュン(Old Time Relijun)を結成し、K Recordsを中心に音源をリリース。その後、マライカ・ダン・シンガ(Malaikat Dan Singa)を結成し、単身インドネシアに行き現地のベテラン音楽家を巻き込み演奏するなど、その活動は精力的である。2015年にはドローング “Dragons and Angels in Deep Conversation” がファッションブランド「Yves Saint Laurent」のコレクションに取り上げられるなど、アーティストとしても高い評価を得ている。

<俵谷 哲典 / Tetsunori Tawaraya> 宮城県出身、東京都在住の音楽家であり画家。1999年にカリフォルニア州サンディエゴにて人々やミュージシャンのポートレートを描き始める。現在は東京を拠点にアップアップ(2UP)にてバンド活動をする傍、意欲的にSF/実験コミックを作る。アメリカンロックバンドThee Oh Seesのアルバムアートワークに起用されるなど、独自の世界観が評価されている。Hollow Press、Le Dernier Cri、Colour Codeからシルクスクリーンやリソグラフを用いて、アートブックが出版されている。その他、Brain Dead、Volcom、NTS Radioとコラボレーションを行うなど、多分野において活動している。
“Rainbow Synapses”Art Exhibition
日時:9月8日(土)19時〜23時
会場:新代田POPO (LIVEHOUSE FEVER内に併設)
住所:〒156-0042 東京都世田谷区羽根木1-1-14 新代田ビル1F
TEL : 080-6763-8241
新代田駅(京王井の頭線) 徒歩30秒 PoPoはLIVEHOUSE FEVER内に併設しています。自動ドアを入って真っ直ぐずんずん進んでいくとそこがPoPoです。
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